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「ばっ…か!」
俺の体のど真ん中に沈み込んでいく、熱いかたまり。
「なんで、いきなり来るんだよ!」
びっくりはしたけど、今度はほとんど抵抗なく潜り込んだ。
「なんでって…充のなかにいきかったから」
足のつけ根の肌と肌が合わさる。ぴたりとおさまった。
「入った、な…」
「入ったね…」
俺たちは、おそらく安心感と達成感とで笑い合う。脱力したような、妙な笑いだったけど。
「痛くない?」
「痛くは、ない。倫也がここにいるって感じがする」
「充のなか…あったかいよ。俺の居場所だって思える」
ネックレスの石が、俺の胸に落ちる。倫也の体温が移って熱い。
しっくりくる、ってのはこういうことを言うんだなと思った。はじめてなのに、なつかしくて、親しいもののような気がした。
なじんでくると、倫也は確かめるように中で動く。ゆっくりと、じょじょに強く。ぬち、と濡れた音が立つ。
「ん…っ」
奥を抉るようにふれたとき、快さが体をつきぬける。
「ひ…やっ…!」
それまでとはくらべものにならない、衝動的な昂り。
「待っ…そこ、へん…っ」
「きもちいい…? 充」
「ちがっ…」
止めようとするけれど手に力が入らなくて、受け入れるみたいに抱きついてしまう。
「ん、あ………ん!」
「充…かわいい」
「かわいく、ないっつの…!」
痛みとは違ってて。でも、ひりひりして。
心臓がちんこで、ちんこが心臓になったみたいだ。いつのまにか再び勃っている。触れられてもないのに。こんなふうに、なんのかよ。
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