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「咲耶ちゃんは忍者アイドルだけど、忍んでなくていいの?」
「いいんです!だって忍んでばかりだと、忍者は都市伝説で片付けられそうだから、ちゃんといるんだよって忍ばないんです!」
「なるほどね~。そう言えばデビュー曲も『忍んでなくてごめんなさい☆』だもんね。これも忍者の認知度の為?」
「そうですね」
コンガ…この曲を用意したの、まだ私は許してないからね!
今日もアイドル頑張るよ!
お仕事がたくさんあるのって恵まれてるよね!
「何…これ…!」
楽屋に入って、すぐ目に入る鏡に…たぶん口紅だと思うけど、文字が書き殴ってある。
"今すぐアイドルやめろ!キモい!死ね!"
感じ悪い。
アンチは当然いるとは思っていたけど、ここまで程度が低いとは思わなかった。
普通のアイドルなら、マネージャーに相談して事務所も対策するだろうし、警察だって動く…普通のアイドルならね。
でも私は忍者アイドル!
忍者の修行もやったし、困難に立ち向かうメンタルだって忍者として培ってきたんだもん。
乗り越えていける…ううん、乗り越えるに決まっている!
取りあえず、この鏡を何とかしないと…。
拭いても、水でも落ちないだろうし。
高圧洗浄なら落ちるかもだけど、忍術だと火遁と水遁を合わせて…一度に出すのは無理だなぁ…。
私達の里では水遁は水を出す忍術で、水に潜って移動するのは、水潜り(ミズクグリ)の術になるんだよ。
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