5人が本棚に入れています
本棚に追加
玉手箱
そうだ!
帰り際に乙姫は「もし困った時はLINEを見て」と言っていたぞ。ピンチのときに役立つ解決策のヒントがあるかもしれない。
三郎はスマホを取り出しLINEを見た。確かにLINEが届いていた。
『サブちゃん大好き。また会いたいです♡』と…。
隣では涼子が一緒にスマホを覗き込んでいた。涼子の頭からはモクモクと何が出ているようだった。
「サ、サブちゃんって呼ばれているじゃないの。私だって呼んだことないのに。ちょっとーっ、一体どうなっているのよ!」
三郎は一歩下がり、骨髄反射的に土下座していた。
「ごめん、一緒にお昼を食べただけだから」
「はあ〜っ! それだけ?」
「あとはマツケンサンバとか…」
浦島三郎は心労によって一気に老けたように見えた。
最初のコメントを投稿しよう!