雨音は、そっと沈黙する。

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『お聞きしたいのは、ひとつだけです。 本当に不倫をしていたのですか? 天音は、絶対にそんな人ではないと言っています。 そんな器用に遊べる人ではないと』 「あはははっ、信用されてるのか、けなされてるのか、 あぁ、同時ですね。いかにも彼女らしい言葉だ。 どうやら貴女は、本当に天音の近しい相手なんですね」 主人がふとベッドサイドを見た。 そこには主人と妻とのツーショットの写真を入れた写真立てが 置かれている。 ワンレンにシャギーを入れた金髪の髪。 派手なわりにはナチュラルメイクで調和の取れた美しい笑顔。 金髪は海外の女優が好きな影響であり、服装はいつも地味で 白か黒か茶系しか身に付けなかったし、ピアスの穴さえ無い。 ワシは、天音さんの使用しているシャンプーの匂いが好きだった。 無駄な良い香りではなく、もっと清潔さを漂わせていた。
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