一輪の薔薇

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昔、デートをするときに必ず集合場所にしていた、私の家と龍の家の真ん中らへんにある公園のベンチについた。 龍はまだ来ていない。 「まだ五分ある…少しブランコに乗ってみようかな」 懐かしい昔のことを思い出した。 ブランコに乗りながら恋バナを弾ませた日々。 「やっぱり美愛(みあ)ちゃん、龍さんのこと、好きなんだ〜。応援してるよ!」 今でも大親友の愛衣といっぱい話したっけ。 「龍さんと付き合うことになったの!!おめでと〜!」 私と龍が付き合うことを最初に報告したのも愛衣だっけ。 次に、すべり台を使ってみた。 「あ〜!!愛衣と美愛やん!」 愛衣とふたりで遊んでいたとき、よく他の友達とも会ったなぁ。それから一緒に遊んだときもあったっけ。 そしてこのベンチではーーー 「あ〜。愛衣さんと喧嘩しちゃったの?それはーーー」 愛衣と喧嘩したとき、相談に乗ってくれたのは龍だっけ。 ぽろり 涙がこぼれ落ちていた。 懐かしい日々。あのときのようにみんなでまた会いたい。 あわよくば過去に戻りたい 「ーーー美愛?どうしたの?」 感情にひたっていたので気づかなかった。 いつの間にか後ろに龍がいた。 もしかして、泣いてるところみられた?
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