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久し振りに会った灰原君は、おかしかった。 いや、元々おかしな人ではあったのだけど、輪をかけておかしくなっていた。 夏休み。女性向けのファッション雑誌を右手に握りしめた灰原君が、 「ちょっと、東京に行ってくる」 と言って旅だってから、二週間が過ぎていた。
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