第3話 たすけてマーク

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第3話 たすけてマーク

「ごめんね 。びっくりさせちゃったね。 パパとママと公園(こうえん)にきたのかい?」    パパもしゃがんて、女の(おんなのこ)に、(やさ)しく(はなし)かけました。    ヴィントとルーナもしゃがみました。 「お洋服(ようふく)にバッチがついてる」    ヴィントが、いいました。 「かあいいね」    ベルクが、いいました。 「たすけてマークだ」  ルーナがちっちゃ声こえで、つぶやいたんです。 「あら、本当(ほんとう)ね。病院(びょういん)のみなさんと、子供(こども)たちがつけているバッチだわ」  ママが、()いました。    ルーナはね。(すこ)(からだ)(よわ)いの。    おカゼをひいたり。お(ねつ)がたまにでちゃうの。    そんなときは、病院(びょういん)でお(とま)りして、先生(せんせい)()てもらってるの。 「ごめんね。()せてくれるかい?」   パパは女の(おんなのこ)にそう()うと。  お洋服(ようふく)につけた。2つのバッチに書かいてあることを。  みんなに、()んで、()かせてくれました。 「わたしは『右耳(みぎみみ)』が()こえません。まっすぐに()()て 。ゆっくりと、大おおきな(こえ)で、お(はなし)してください」 「わたしは左耳ひだりみみに、補聴器(ほちょうき)をつけています。左耳ひだりみみの近ちかくで。ゆっくりとお(はなし)してください」    バッチには、そう()いてあったんです。
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