10章 アアル飛行王国

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 修行の後、ヴィザールはネロの執務室にいた。修行の内容に関してネロに直談判をしに行ったのである。 「陛下、俺もリュウセイと同じベストが欲しいです」   「対抗心が芽生えたか?」 「そうとも言えるが、その逆かもしれない」 「対抗心の逆というと…協調心?それとも、尊敬心(リスペクト)かな?」 「言葉にはできないですけど…魔術を使えないあいつがあそこまでやっているのに、何もしていない俺は何なんだって…思ったんですよ」 「気に入った。よし、ヴィザールさん。ベストを君にもやろう。これから一週間みっちりと鍛えてやる」  そうして二人は開き直った。ただひたすらにモップをかけ、雑巾をかけ、それを毎日ひたすらやり続けた。1日を経るごとにベストの重しは10kgずつ増えていき、最終的には200kgに至った。    二人の肉体は極限までいじめ抜かれ、かたや感覚は限界まで研ぎ澄まされた。そしてグリット・アーマーを覚醒させる2つの器はゆっくりだが着実に、完成に近づきつつあった。 ____________________________________________________________________    竜騎兵輪舞曲10話まで目を通してくださりありがとうございます。更新遅い中でも目を通して読んでくださり本当にありがとうございます。なかなかプライベートが忙しくて更新が出来なくてすいません。コメントが励みになり、小説以外のところでも元気をもらっています。本当にありがとうございます。
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