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僕達の物語〜愛しています、夜宮先生〜
「……お前、懲りもせずまた来たのかよ。いい加減帰って大人しくしてろ。俺はお前のような子供に興味なんてない」
いつもと同じ、冷たい視線と言葉。ああ、ぞくぞくして興奮する。その凍りつくような厳しい目付き、たまらないよ……。
「夜宮先生。僕は何度でも言います。あなたのことが大好きです。たとえ先生に殺されようとも、僕は蘇って再びあなたの前に現れます。まあ、先生に殺されるのも本望ですけどね」
「……このド変態が。俺を殺人鬼にするな」
「そして先生、僕は子供ではありません。15歳の大人です」
「15はまだ子供だろ」
「いいえ。大昔は元服という儀式があり、15歳は立派な成人なんです」
「大昔と現代を一緒にするな!どう見たってお前は子供だ!」
だんだんと先生の声がヒートアップする。同時に僕の想いも強くなる。
「先生、好きです。これは勘違いでも何でもない、本当にあなたのことを、心から愛しているんです……!」
「……よくもまあそんなことを学校で言えるな」
「本当のことだからこそ言えるんですよ。何なら全校集会で先生の愛を発表することだってでき……」
「やめろ!それだけは絶対にやめろ!!」
なんて美しい人だ。困った顔も怒った声も……全て僕を魅了する。これだから僕は先生を諦め切れないんだ。
「先生。僕は必ず、先生を振り向かせてみせます。だから……待っててくださいね?」
「俺はお前に振り向かない!というか触るな!」
これは僕と先生の、愛の奮闘物語。
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