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児童相談所を出たら、家に帰されてしまうと誤解していたから。
家に帰るとまた暴力を振るわれるので、帰りたくない思いで必死だったのだ。
この時に、脱走せずに適切なケアを受けて入れば良かったと思ったのは、最近になって、児童相談所がどんなところか知ってから。
脱走に成功しても、夜に出歩いていて、警察に補導され、家に連れ戻された。
連れ戻された私に待っていたのは、この時は暴力ではなかった。
父も母も、私をまた捨てたのだ。
母は、再婚して家を出ていき、父は私におねぇちゃんを紹介し、おねぇちゃんの家で暮らすからと、告げられた。
暴力から解放され、嬉しかった私は、母が再婚していなくなろうが、父が女性と同棲しようが、どうでも良かった。
おねぇちゃんは、一緒に住もうと言ってくれたが、私はもう親に関わりたくない気持ちでいっぱいだった。
中学を卒業と同時に一人暮らしを始め、17歳で風俗嬢になるまでは、バイトをして生活した。
バイト代だけでは、家賃や生活費など賄えず、たまに援交をしてしのいでいたのだ。
………………
そんな過去を思い出しながら、ウトウトと、やっと寝れたのは朝方だった。
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