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予定表には、会員No.とお客様の名前がしっかり記載されているので、今まで自分を指名してくださっていたお客様が、他の女の子を指名すると、すぐに分かるのだ。
ミサキちゃんは、予定表を見て表情が凍りついていた。
なぜかというと、今までミサキちゃんを指名していたお客様が、私を指名していたから。
けれども、こんな事はソープでは日常茶飯事なので、彼氏でもないお客様が他の女性を指名しようと、女性は何も言えないのだ。
しかし、この時のお客様は、ミサキちゃんにとっては太客だったので、かなり動揺していた。
太客というのは、2時間コースをダブルで予約して4時間コースに入ったり、一日貸切をしたりするお客様のことや、頻繁に指名をして来てくださるお客様のこと。
この斉藤様というお客様は、ミサキちゃんを毎回ダブルで予約して、毎週土曜日に必ず来ていたのだ。
先週の土曜日にミサキちゃんが休んでいたので、写真指名で予約をされた私が代わりに接客することになったのだ。
今週はミサキちゃん指名に戻るだろうと思っていたら、斉藤様はなぜか私を指名して予約していたのだ。
玉木さんから本指名が入ったら、その都度教えてもらっていた私は、今日来店されることは知っていたから、朝礼の時にミサキちゃんが知って、どう思うか少し心配だった。
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