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次元の剣は無比なる結果を望む。その斬撃たるや爆撃に匹敵する。遠森魚正と言う男はつまり、神や仏とその様に酌み交わしたのだ。「フィリト…つまりだ。次元の剣の継承者は俺かお前のどちらかなんだ。爆撃同等の斬撃だぞ?あっははっ!イカれてやがるな。」俺はすべてが愉しくなり、腹から笑んでいた。「甘いな…。遠森先生が仰る限りでは、星をも砕くと言うんだ。僕なら、家宝中の家宝にするがね。」フィリトは相変わらず、刀を使いたがらない。次元の剣が聖剣だったなら、仕方ないがフィリトに譲歩しよう。「まぁな。それじゃあフィリト。次元の剣は呪われていないか?それなら俺が継承すべきだろ?」俺は思い付く侭、淡々と問うた。「はっ?呪われていたなら、解くまでさ。次元の剣は渡さない。」フィリトも頑なに次元の剣を諦める気はないみたいだな。「それでパワーマンは一体何故、遠森魚正を殺したんだ?」俺は手っ取り早く、フィリトに欺瞞をぶつけ、真相を問うた。「違う違う…。遠森先生はパワーマンの乱心を解く為に次元の剣を用いたのさ。パワーマンの爆撃拳を叩き斬ったまでは良かったんだけどな。世界が堕ちてしまったんだ。」意味深なフィリトだったが、つまり次元の剣の反作用に遠森魚正は殺されたと言うことに至る。俺は鼻でせせら笑っていた。
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