そろそろツリーを出そうかね。

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深結が風呂から上がって洗面所から戻ると、キッチンで洗った皿を拭いていた理玖が飛んでくる。 「まーた深結は、髪生乾きで……」 「えー、乾いてるよ」 「どこがよ。これを見ろ、これを」 理玖は深結の髪の先を長い指ですくった。 「風邪ひくし、髪が傷む」 理玖はタオルとドライヤーを片手に深結をリビングの絨毯に座らせ、自分はベッドに座った。 「深結、ちゃんと髪の手入れしないとに処すって言ったよな」 「はい……申し訳ありません」 深結は髪を触られると眠たくなるうえに、おでこの髪の生え際に五本指を立てられて、上に向かってガーっと掻き上げられるともうだめだった。 深結はその可愛らしい顔や美しい髪とは裏腹に面倒くさがりなところがあって、あまり美容にこだわらない。 「はい、じっとして」 ベッドに座った理玖は絨毯の上に正座している深結に後ろからドライヤーをかけてやる。 形のいい長い指で髪を触られると、まもなく深結のまぶたが降りてくる。 さわさわと、髪を掻き乱され、温かいドライヤーの熱を受けて深結はウトウトする。 と、突然に処された。 「わーーーッ!」 深結はゾクゾクする感触に身を捩った。 「どうだ参ったか」 理玖はそう言って後ろにのけ反ってきた深結の体を腕に抱きとめ、キスした。
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