今日も僕は犬と巫女さんに引きずられている

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「ははは、竹筒は萌と相性いいだけだよ。檀ちゃんにもきっと相性の良い何かがいつか見つかるよ」 「えっ、やっぱり僕はいつかあの御招きとかいうのやるの」 「当たり前じゃん。あたしが困っている魂を見つけてあげるから、檀ちゃんがしっかりとあるべき処に還してあげて」  犬は、魂や霊が視えるとよく言われる。キャラの言葉がわかる僕は、やはり香ひいばあの意思をついで、迷子の魂をあるべき処に還してあげたい。しばらくは、萌さんにたくさん教わらないといけないな。授業料はモンブランってわけにはいかないだろうけれど。   「檀ちゃん、おっそーい」 「なにを〜。絶対に捕まえてやるからなぁ〜」 「あはははは、無理無理。だって、あたしは檀ちゃんよりもずっと足が速いんだもん」 「僕だって負けないぞ、キャラ」  幼かった頃のように、また仲良くたくさん話をしながら。香ひいばあが安心できるように、一緒に頑張っていこうね、キャラ。 了                  
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