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「にゃん太君はどれにします?」
「にゃん!(※ふんっもちろんこれだにゃ!)」
「トップスターですか、素敵ですねぇ!では僕はこちらにしましょうかね」
言って愛屋君が手に取ったのはリボンが付いたクリスマスベルだったワン。
「野々口さんは?」
「あっ、じゃあ私は……」
「どうして愛屋君クリスマスベルにしたの?」
クリスマスツリーに飾り付けながらふと尋ねると
「テレビで仰ってたんです。クリスマスベルは“喜びの音を鳴らすベル”だと。本来は神様に捧げる音なのかもしれませんが、ゆうちゃんや希空さん、服巻さんに夜宮さん、それににゃん太君皆に良い事があれば良いなと思ってこれにしたんです。もちろん貴方の事もちゃんと願いながら飾りましたよ」
「えっ私の事も?」
「はい」
「あ…ありがとう…」
ー やだぁ…嬉しぃー…優しぃー……
つい泣きそうになったのをグッと我慢してフミちゃんが自分のオーナメントを飾っていると「野々口さんはどうしてそれにしたんです?」と聞き返されたワン。
フミちゃんが選んだオーナメントはジンジャーマンクッキーだったワン。もちろん透明な袋にちゃんと包まれてあるワン。
これを選んだのだってただ可愛いからってだけじゃなくてちゃんと意味を知っていたからだったワン。ジンジャーやシナモンなどの香辛料には魔除けや他に健康を願う意味もあるんだと言う事を。
そして何でフミちゃんがこれにしたかって言えば毎日のように季優君が色んな事に巻き込まれて大変そうだから怪我して欲しくないからだろうけど…
ー そんな事 愛屋君本人に言えないよっ!言ったら好きですって言ってるみたいじゃん!好きだけどっ!
ほらすぐこれだ。もう言っちゃえば良いのに、だワン。
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