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移籍したAneGamが廃刊となったのが、運の尽きだった。
同じ出版社でアラサーをターゲットにした雑誌といえば、バリキャリ志向の「お仕事女子」がコンセプトの「Ozzi」だ。
だけど、「仕事もするけど、いつも恋してキラキラしたい!」という「赤文字系」雑誌にいたわたしが「鞍替え」するには、ハードルが高過ぎた。
そこで、違う出版社でアラサーがターゲットの「Bery」へ移ることも考えた。
ところが、そこは「結婚して子どもを産んでも相変わらず綺麗なワタシ」という「ママタレ」御用達だった。
テレビなど映像の媒体で活躍してきたタレントたちの壮絶な「椅子取りゲーム」に、二十代の間GanGamの専属として「守られ」ながらモデル活動だけしていたわたしが太刀打ちできるはずがなかった。
ろくなキャリアも積まず、そして未婚で子どものいないわたしには……
どこにも「需要」はなかったのだ。
そして——
今まで曲がりなりにも「雑誌モデル」として芸能界で存在できたのは……
たまたま生まれついた「家」のお陰であったということに……
今更ながらに気がついた。
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