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 桜はもう散ってしまったけれど、今日は新入生歓迎会だ。入学式と違って、親もいないしやわらかい雰囲気である。  高校の入り口からすぐのところにはいろんな部活の手作り看板が並んでいて、チラシを配っている生徒もいた。  吹奏楽部、バレー部、放送部のチラシをリュックにしまう。 「君! よかったらバスケ部に入らないかい?」 「え、私ですか?」  振り返るとそこには日に焼けた男子生徒がいた。私の顔を見て笑っている。決してバカにするような笑みではなかった。歓迎する感じだ。 「背高いから女バスとしても活躍できるし、なんなら男子の方のマネージャーでもいいよ! 可愛いから!」 「え……そんな、そんなことないですよもう!」  わはは、と笑い合う。 「お誘いはありがたいです、でもごめんなさい」  そして、笑顔でこう宣言する。 「私、ダンス部入りますから!」
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