6.告白/想い

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6.告白/想い

あれから、2ヶ月の時が経って3月。春休みまでもう少しの頃。 私は、琉生の事はなんとも想わなくなった。でも、智樹君の事が私の胸にいっぱいだった。 いくら、距離を取っても智樹君は近づいている。それに、晴也にも言われた。 「あのな、お前のこと智樹が好きらしいぞ。」 って。言われなくてもだいぶ前から分かってるつもりだったけれど、心がザワつく。 もう、意識しか出来なくて…。 気が付くと、私は智樹君の事が好きになっていた。 まさか、こんな事になるとは思ってもいなかった。 よく良く考えれば、私達は両思いなんだよね。 なんか、すごくドキドキする。不思議だなー。 でも、もし違ったらそれはそれで切ないな…。 休み時間。智樹君が話しかけてきた。 「咲希、今日の昼休み13時30分。図書室裏まで来てくれないかな? どうしても、話したいことがあるんだ。」 なんだろう? もしかして、私の気持ちに気づかれたのかな? 「う、ん。分かったよー!」 なんか、すごく良い予感がする。 「じゃー、また後で。」 と、手を振ってくれた。私も微笑みながら振り返す。 この関係が一生続けばいいのに…。 ˚✩∗*゚⋆。˚✩☪︎⋆。˚✩˚✩∗*゚⋆。˚✩⋆。˚✩ ついに約束の昼休みに入った。 私は、緊張でお腹が痛かった。けれど、我慢して図書室に向かった。 心臓がドキドキして止まない。 もー、テンパりそう。まだかな? と、入口を、見ていたら智樹君が来た。私は、つい隠れてしまった。 けれど、すぐに見つかってしまった。 「咲希、あのさ…。こっち来て。」 と、言われて図書室裏に一緒に向かった。 なんか、この空気気まずいなー。 そして、階段を少し降りた時智樹君の足が止まった。 「あのさ⋯咲希、僕と⋯付き合ってください!」 やっぱり、告白だった。驚きのあまり、フリーズしてしまった。 え、どうしよう。なんて、答えたらいいの? でも、私も智樹君の事好きな訳だから…。 「いいよ⋯、よろしくお願いします!」 そして、差し出されていた手を握る。 「良かったー。」 と、優しく笑いかけてくる智樹君はかっこよかった。 帰り道、私は何を話せばいいのか分からなくてずっと黙っていた。 やっぱり、気まずい…。 しばらく歩いて、やっと教室に着いた。 そして、どうしようもなく、席に着いた。でも、ずっと智樹君は私の目の前に立ち続けている。 少し、1人になりたいんだけどなー。 そういうところは、やっぱり言いたくなるけれど、言えない。 だって、私が言う事の出来なかった事を勇気出して言ってくれたんだから。 これからの、学校生活はどうなっていくのかな? 不安と嬉しさの入り交じった昼休みだった。
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