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僕は右手を突き出した状態で、布団から飛び起きた。
ハァーハァーと息を切らす。
「夢か」
僕は現実に戻された。
喉が乾き、台所へ向かう。
コップに水を注ぎ、一気飲みする。
久しぶりに見た夢だった。
できれば夢であってほしくなかった。
このまま夢の中にいたかった。
そんな想いが、僕の頭の中によぎる。
僕は寝室へ戻る。
同時に『生き続けなければ』と思ってしまう。
なぜなら、僕は一人じゃないから。
そう言い聞かせて「おはよう」と声をかける。
妻と娘が眠る仏壇に向かって……。
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