答え合わせ *良平*

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答え合わせ *良平*

 そして新たな夢を見る。今までとは違うやけにはっきりした夢。……内容は蓮花には内緒。    ***  私はルイードの亡骸を抱きしめたまま深い淵の闇の中を落ちていった。一瞬なのか永遠なのかわからない時間をひたすら落ちていく中、私は祈り、呪っていた。  裏切ってしまった国民に、命を奪ってしまった彼女に対し謝った。そしてこの選択をした自分に、選択せざるを得なかった状況を呪った。  ルイード。今度生まれ変わったら必ず君を見つけるよ。私は世界を敵にまわしてしまったから幸せにできないかもしれない。でももし許されるなら、必ず君を見つけ声を交わし、名前を呼び合い、笑い合いたい。  絶対に同じ世界に生まれ変われることを祈ろう。  ***  そう願ったはずなのに、自分の浅はかさによって君を傷つけてしまった。今の俺は優柔不断で面倒なことから逃げたくなる。  けれど、これだけは誓う。  この人生では、君と添い遂げ幸せになろう。そのために努力しよう。  * 「……あのさ。」 「はい?」    俺の部屋、いつものように夕食を食べて本を手にしているにもかかわらず、しばらく動きを止めていた俺は、クッションに座って本を読んでいる蓮花に向かっ正座した。 「わ、びっくりした。」  俺は「えーと……」と言い淀んでから、意を決して真っ直ぐに蓮花を見た。蓮花も姿勢を正して本を膝に置き、こちらを見た。   「今の俺は仕事で悩むことも多いし、プライベートも優柔不断なところがあって、正直まだまだだと思う。でも……結城蓮花さん、結婚を前提に付き合ってもらえますか?」 「は……。」  蓮花の口からものすごく間抜けな声が出た後、じわじわと笑顔が溢れた。 「はい、喜んで。ふふっ、でもものすごい今更感。」 「いや、一応、ケジメ。」  緊張した。自信はあったけどすごく緊張した。  後から蓮花から「ものすごく赤くなってたよ。レアなもの見させてもらった」と何度も振り返られた。
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