🌫️わたしの恩人さま🌫️

3/5
前へ
/25ページ
次へ
恩人さま ユリウス・ベリル 「僕の事は良いんです。 あなたの事を聞かせてください…」 ユリウスさまは カップを、両手に持ち直す… わたし メリリャ・ジュエリス 「わ、わたしの…こと…」 小さくため息をついた ユリウスさまに、まっすぐ見つめられる… 恩人さま ユリウス・ベリル 「さっきは、なぜ…あんなことを?」 わたしは、飲みかけの ティーカップに視線を落とす… わたし メリリャ・ジュエリス 「…」 また、小さくため息が聞こえる。 恩人さま ユリウス・ベリル 「話したくないのなら… 別に、それでも良いのですが。 僕は…君のことを もう少し、深く知りたい…」 …っ/// わたし メリリャ・ジュエリス 「そんなこと言ってくれたのは あなただけです…// 実は、わたし…10年前に その…姪っ子を、殺めてしまって…」 ユリウスさまは、椅子から立ち上がり その椅子を、もう少し近くに 持ってきてから、座り直してくれた。 恩人さま ユリウス・ベリル 「なにか、理由があったのだろ?」 わたしは頷く… わたし メリリャ・ジュエリス 「それが…」 わたしは、姪っ子に言われた事や 殺めるまでに至った経緯を説明し 今回は、甥っ子までも 殺めそうになった事を話して どうして飛び降りようとしたのか… 彼が、知りたい事は全て話した。 恩人さま ユリウス・ベリル 「なるほど…それは、辛かっただろうな 実家なのに居場所が無い…そんなの、不運すぎる。」 真摯になって、わたしの話を 静かに、最後まで聞いてくれた! すごく、温かい気持ちが… わたしの冷めた心に、流れ込んでくる//
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加