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告白
彼女は下を向いて歩いていた。
「はぁ」
わかりやすくため息を吐いていたけど、
その時の俺にはモブだった。
でもすぐに再会を果たすことになる。
森 鷹也―
俺は広告デザインの仕事をしている。
部隊編成で今日から違うチームとの仕事になる。
「おはようございまぁす」
ミーティングルームに入ると
見知った顔もいた。
大体10人ほどのチームだ。
そしてその中に彼女をみつけた。
あっ、昨日のため息女子…。
同じ会社の人だったんだ。
ちょっと気になってしまう。
自己紹介をして、彼女が花巻 和沙だと知った。
ホワッとした雰囲気なのに頑張ってシャキシャキ話そうとしている姿が、なぜかこころをくすぐった。
昨日とぜんぜん違うじゃん。
まぁため息くらい誰でもつくし、社会人なら公私混同はしなくて当然だけど。
そんな俺の気持ちはともかく、
あたらしいチームは和やかな雰囲気でスタートを切った。
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