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6. 「パラリラ…パラリラ….パラ」 「パラリラ…パラリラ….パラ」 「パラリラ…パラリラ….パラ」 暴走族が奏でるバイクの音が校庭に響き渡っていた。 「え、なんなの?」 進行役である幹事入野が体育館の引戸を開け校庭を観ると… そこにはおかしなのぼり旗を掲げたバイク5台がジグザグに走行していた。 バイクを凝視するとおかしなのぼり旗には『皆殺し!』と書かれていた。 「え、これって族名?」 俺は一瞬吹き出すと誰かが… 「暴走族だ!」 「いったいなんで?」 体育館内はかなりザワっいていた。 すると… 「中野!」 「中野!」 校庭でジグザク運転するバイクの一人が大声で中野の名前を連呼していた。 中野は連呼する声に気が付き校庭に出た。 「おう、古屋じゃあねえか?」 「いったい何の騒ぎた!」 「うるせえー」 「中野てめえ、こんな同窓会に参加して何が楽しい!」 「古屋お前に関係ないだろ!」 古屋はクラスは違うが中野と中学時代いつもつるんでいた。 そして、放課後など校庭の裏で「あんぱん」(シンナーの吸引)をして露れっていた。 古屋は窃盗で少年院に入り出てからも更生する事なく今で言う半グレとなっていた。 「中野、お前はこんな場所似合わないんだよ!」 「古屋、お前まだこんな連中と…」 「うるせえんだよ!」 すると中野のかみさんが… 「古屋、てめーガタガタほざくんじゃねえぞ!」 「何このアマ!」 「中野を盾に良いカッコしてるんじゃねぇぞ!」 「なにおー」 中野のかみさんが古屋に飛びかかった。 すると古屋と一緒にいた半グレたちが中野のかみさんに襲いかかりボコボコにしている… そして、中野が加勢したが力及ばず… 「おいおい、勘弁してくれよ!」 俺はそんな事を呟きながら半グレにやられている中野とかみさんの元へ… すると俺の行動を見て高木も賛同していた。 俺と高木は何発か半グレに殴られたが中野とかみさんを逃す事が出来… その後半グレは体育館の中に入り大暴れしていると… 「ピポ…ピポ…ピポ…」 「ピポ…ピポ…ピポ…」 「ピポ…ピポ…ピポ…」 パトカー2台が到着し警察が古屋及び半グレ4人を取り抑えたのであった。
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