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そして、さらに一か月。
「イォ・タォ・リィン・ヤゥー」
もう「イタリア」は「イタリヤ」で良いと妥協としたので。これで俺検定合格。
ここまで来れば
「ゴン助、ヤイタイリヤだ!」
これも
「ヤ・イォ・タォ・イォ・リィン・ヤゥー」
直ぐにクリアとなる。
次は”イタリア”以外のレパートリーの追加だ。
”イタリヤ”一つだけしか話せないのに、彼女の名前をフルームを言えてしまうのは、不自然極まりない。なので、何個か前振りで使う言葉は欲しいところ。
と言う事で、俺はこの後、既に覚えた言葉と、それに近い発音の言葉を組み合わせて次の5つの言葉をゴン助に習得させた。
”イイ” これは既に習得済みなので制度を上げた。
”ゥヤイ” ゴン助的には”はい”
”ドゥオリヤァ” ゴン助的には”ドリア”。”ドリアン”もぶっつけで行けそうだ。
”ゥオゥレゥヤイ” ゴン助的には”おねがい”
”オゥイシゥイ” ゴン助的には”おいしい”
多少無理もあるけど、犬が喋ったのだと思えばそれなりに聞こえるだろう。
想像以上に時間を有したが、これで準備は万端。後は俺の手腕に掛かっている
明後日の午後は外出予定が無いこともあり、貯まっていた事務処理をする余裕が出来た。もちろん交通費等の精算も行うことも可能である。なので、いよいよ明日が作戦決行日となる。
俺はこの数日、彼女を誘うためにあらゆるパターンの会話を練習して来ている。
もちろん、心に潜む欲望が出ない様に平静を装う練習もしたし、予定外の彼女の対応があった場合のの対応もある程度の対策はして来た。ぬかりは無いはずだ。
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