『大魔術師は庶民の味方です』40話の続き

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『大魔術師は庶民の味方です』40話の続き

 ホテルまで馬車で送ってもらったミュリエルはフィンに手を引かれ部屋の中まで連れて行かれた…… *  フィンはミュリエルの口に口づけ舌でミュリエルの口を開かせた。  舌を絡め取られたミュリエルの口の端から甘い吐息が漏れる。  息をしようともがくが、体にしっかりと回されたフィンの腕からは逃れられず、舌を吸い取られてしまうのではないだろうかと不安になる程吸われ、ミュリエルの下腹がじんわりと熱を持った。  ようやく解放された時には立っていられないほどクラクラと目が回りそうで、フィンにしがみついた。 「しがみつくなんて、ミュリエルは可愛いな、そんなに俺のキスよかった?もっとして欲しい?」 「フィンさん!」ミュリエルは顔を赤くして怒った。 「冗談だよ。ミュリエルの綺麗なドレス姿を見てたら俺も我慢できなかったんだ」  フィンはミュリエルのドレスを脱がしにかかった。 「フィンさん、いけません」 「借り物のドレスがシワになっちゃうからね、脱がすだけだよ」フィンはミュリエルの額に口づけた。 「でも……」あっという間にドレスを脱がされミュリエルは下着姿になり、恥ずかしさで体を隠すように身を縮めた。  フィンは真珠のように白く輝く肩にキスをし、抱き上げてベッドに横たえ頭を撫でた。「昨日と同じ、痛いことはしないし、最後まではしない。俺はミュリエルを大切にしたいんだ」  フィンはミュリエルの唇に唇で触れ、愛おしむように何度も口づけた。その唇を首筋に這わせて少しづつ下へと降りていく。  フィンは唇が下着の縁を捉えると手を肩にかけスルリと下着を脱がし、ミュリエルの一糸纏わぬ姿に心を奪われた。露わになったミュリエルの小ぶりだが形のいい胸をフィンは口に含んだ。 「フィン……そんなこと昨日しなかった」息も絶え絶えにミュリエルは抗議した。  恥ずかしさで混乱しているようで、いやらしいことをしている時だけミュリエルは無意識にフィンと呼ぶ、そのことが嬉しくて、肌を上気させ弱々しく抵抗するミュリエルが可愛くて、フィンの胸が高鳴った。 「とっても綺麗だよミュリエル、俺だけの愛しい人。愛してる」  フィンは口に優しく口づけミュリエルの胸を手に包み込み揉んだ。その手が下へ降りていきミュリエルの足の間に差し込まれると、ミュリエルはびくりと体を跳ねさせた。 「大丈夫、触るだけだからね。声を抑えなくていいよ」  フィンの指が動きミュリエルの体に痺れるような感覚が走った。足を閉じようとするとフィンが足を絡めて閉じられないようにした。  ミュリエルの熱を帯びた中心部からとろりと蜜がこぼれ落ち、フィンの指に絡みついた。  自分にしがみつき涙を流しながら快感に震えているミュリエルに欲情し、下半身を硬くしたフィンはミュリエルともっと深く繋がりたいと思う欲望を必死に抑えつけた。  ミュリエルの息が荒くなりフィンの服を掴む手に一層力が入るとフィンはミュリエルの体を強く抱きしめた。 「ああ……」絶頂を迎えてミュリエルはぐったりとした。  フィンはミュリエルの口に、頬に、額にと口づけ、頭を優しく触った。  ミュリエルがうとうとし始めると後ろから抱きしめ、フィンは自身をミュリエルの足の間に差し込んだ。  何が足に触れているのかミュリエルは気がついて慌てた。「——フィン」 「こうやって擦るだけだから大丈夫だよ。足を閉じていてね」  フィンの硬くなったそれに熱を感じてミュリエルの息が乱れた。 「感じてくれてる?嬉しいな」  フィンの荒く熱い息がミュリエルの耳にかかり、ミュリエルの体はゾクゾクと震えた。  ミュリエルの胸をフィンの手が弄び、尖った部分を執拗に撫でられ、ミュリエルの切ない声にフィンの苦しそうな声が重なり、部屋に響いていた恥ずかしい音が掻き消されていく。  フィンの腰の動きが一段と早くなりミュリエルを抱きしめる力が痛いほどになるとフィンは自身をミュリエルの足の間に解放した。  足の間に熱い液体を感じてミュリエルは顔を手で覆った。 「どうして顔を隠すの?恥ずかしい?顔を見せてよ」 「嫌です」  耳から首まで真っ赤にしたミュリエルの肩にフィンは軽く口づけ、クスクスと笑った。 「汚してしまったね、バスタブに湯をためてくるからちょっとだけ待ってて」 *  ……フィンはミュリエルの体にブランケットをかけてからバスルームへ向かった。 『大魔術師は庶民の味方です』40話に続く https://estar.jp/novels/26158356
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