恐山菩提寺からきた巫女?

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 真っ暗な地面に開いた穴の中は、また洞窟だった。  猛スピードで、トロッコはそのまま洞窟を走って行く。  更にスピードを上げだしたトロッコ。両脇には、土の壁が真っ赤に燃え盛りっていて、その高熱によって、俺は汗を大量に掻いた。  後ろを振り向くと、音星も自分の汗をピンク色のハンカチで静かに拭っていた。  トロッコが真っ暗闇な洞窟の奥へと走っていく。しばらくして、明かりのある出口が見えてきた。向かい風が激しさを増した。洞窟の出口までトロッコが車輪から火花を飛ばしながら、猛進する。  俺はゾッとした。  明かりの正体は、無数の青白い人魂だったのだ。    人魂は出口の周囲を浮かんでいた。  キュー―ーー!  と、いきなりトロッコが急ブレーキをかけてきた。 「うっ、うお!!」  俺は激しく左右に揺れるトロッコから、振り落とされないようにと両手をついて、足に力を入れ踏ん張った。音星は無言で俺の背中にしがみついていた。  洞窟を抜けると、トロッコは無事に停止した。 「ふぅーー、どうやら止まってくれたようですね」  音星が安堵の息を吐いた。  俺は冷や汗ともども腕で拭うと、あたりを見回した。  「あ、あれ? ここは?」   
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