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コンビニ、雑貨屋、大衆酒場や洒落たレストランなどが建ち並ぶ。
大通りをしばらく俺たちは歩いた。すると、音星は大通りから裏通りへと入っていった。
「おや? ここは?」
音星が入った裏通りには、見覚えがあった。
そこは、俺が最初に地獄へと行ったときに訪れた神社のある。あの裏通りだった。そして、音星はスタスタとまた歩いて行って、神社の傍にある宿泊施設へと入って行った。
「民宿??」
音星の入った宿泊施設は、こじんまりとした民宿だった。
「巫女さん。おかえりー」
「こんにちはー」
気前のよいおばさんが玄関先に現れた。音星はまた「こんにちは」といっていた。
「あの。この方は私のお友達の火端 勇気さんです。しばらくここでお泊りさせて頂けないでしょうか?」
「いいよ、いいよ、うちは巫女さんのお友達なら誰でも大歓迎さね」
「よう、ぼうずもか? そりゃいいが……寝床はどうするんだ?」
おばさんの後ろから、大柄なおじさんがぬっと現れた。
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