弥生?

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 輪廻転生でも六道輪廻というのがあって……。確か輪廻を絶つ方法を解脱することって本で読んだ時があったっけ?   うーん……と。  六道輪廻の六道とは、魂は不滅だから、生前の善悪で地獄界。餓鬼界。畜生界。修羅界。人間界。天上界と、これらの世界へと輪廻することだったはず。  あ、でも。  解脱って……確か……。  極楽浄土へ行くことだったはず。    地獄から解脱して、極楽浄土へ?  そんなことって?  ……。    うん……。とりあえずは、妹の罪を全部知ってからにしてみようか。 「音星。これから閻魔丁へ行こうよ」 「はい。浄玻璃の鏡ですね」 「ああ……。でも、少し違うかもな……」 「はい?」 「?」 「ニャ―?」  俺は妹の弥生の顔をまじまじと見つめた。  すると、弥生が首を傾げた。    多分な……。  きっと……。 「クーラーバッグの中の冷たい飲み物とかは、まだ持つだろうし。だけど、下の階層。大叫喚地獄の入り口まで行ったら、また補給に一旦。八天街へ戻ろうか?」 「ええ……。でも……火端さん。その前に大叫喚地獄の入り口を見つけたら、一旦八天街の民宿で休みましょうよ。とても残念ですけど。もう、現世は夜遅いのですし、火端さんの頭の火傷がとても気になりますし……」 「……そういえば、もう八天街は夜になるんだな……」 「ええ。火端さんのリュックサックも心配ですし……」
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