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「さて、どこにあるんだ?」
俺は地獄への入り口を探した。
あ! 確かバスガイドさんは鏡がどうとかいっていたな。
鏡を探そう。
多分、本殿の中にあるはずだ。
こじんまりとした神社だ。
本殿の中に入れば、すぐにわかった。
鏡は神社の中央に上を向いて設置されていたので、俺は自分自身を映すために向きをこっちへ変えた。
妙に外からの風の音が大きくなって、本殿の中も寒くなって来るが、俺はその鏡の前に立ってみた。
途端に、外から雷鳴が激しくなり響き、俺を映し出す鏡面がぐにゃりと歪んだ。
だが、俺は見間違いだとは思わなかった。
ああ、鏡が歪んだんだなあとしか思わなかった……。
あれ?
鏡が歪んだわけじゃないや。
俺の姿が歪んだようだった……。
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