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ここは吉原、きらびやかな通りの片隅に薄汚れた男が座っている。
そこに裕福そうな男が通りがかり、男を見て声を掛けてきた。
「お前、綺麗な顔してるな女にもてるだろ?」
「ああ、大モテだ。女に食わせてもらってたんだけど、浮気したら捨てられてこのありさまだ。」
「うちにこないか?飯もたらふく食べれるし、小遣いもやるぞ」
「旦那、男好きか?」
「私は、そう言う趣味はない。いいから来いそこの遊郭だ」
「遊郭の主人か?俺は男だぜ、ま、いいか腹減ってるから、なんか食わせてくれ」
「よし、何でも食べさせてやる」
遊郭に行くと主人は、男に飯を食べさせ、女達に男を風呂に入れ化粧し女の格好させるように命じた。
男は化粧され、女の格好させられた。女達がよってきた。
「姉さん、花魁、この男見て?」
「あら、花魁の私より綺麗。男にしておくのもったいない。ちょっと嫉妬しちゃうわ」
主人が入って来て
「おお、これは美しい。やっぱり私の目は確かだったな、皆んな惚れるなよ、職場恋愛禁止だからな」
「俺に女の格好させて客でも騙すのか?」
「男を欲しがる客が結構いるんだ。男色ってバレたくないみたいでな。お前なら女の格好してればバレないと思ってな。男を所望した客だけ相手してくれればいいから、この美しさなら花魁なみに値をつけれるな」
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