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「……あたしはきっと、ママの子でよかったと思って死ぬんだよ」
だったらもう、あたしも真正面から行っとくわ。
「何言ってるの、まだ二十歳なのに。ママはもう終わりを数える時期だからともかく、あなたは無限の未来だけ見てればいいの。今だけなんだから、そんなのが許されるのは」
「いや、二十歳だって許されないでしょ、そんな甘ったれた考え。せいぜい中学生がいいとこじゃない?」
よっし、頑張って笑い飛ばした! 今はまだ、涙はいらない。
やっぱりあたしは結婚する気ない。
でもね、ママがパパとの結婚生活を、……夫婦であったことをただの不幸として捉えてるわけじゃないんだ、ってそれ聞けただけでよかったよ。
結婚じゃなく、子どもでもなく、あたしはあたしの人生を『自分の幸せ』のために生きるわ。
ママがくれた、守って育んでくれたこの命で。
きっとママはそれを一番喜んで、幸せに感じてくれる、って信じてる。
~END~
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