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「プレゼントの包装なら、デパートまで行けば、ラッピング用紙が色々と売っているんじゃないかな」
中野さんが見兼ねた様に教えてくれた。
それだ!
ここではメットだけ買って、デパートで3人分のラッピング用紙を買う。
そうすりゃプレゼントに何を買っていても、屋敷に帰ってからイヴの夜までに、それらしく包装すれば良い。
香澄も安心した様だ。
「サンキュー、中野さん。じゃあ、これくれ」
「はい、毎度あり。2,200円になります」
俺は清算を済ませると、香澄の手を握ろうとして逆に腕を組まれた。
「香澄?」
「この方が暖かくて好き。千夜くんの買ってくれたヘルメットをプレゼントされるのイヴまで楽しみにしているわね」
「ああ、そうしてくれ。何ならラッピング用紙も選ぶか?」
「良いの?有り難う。じゃあ、4人でデパートまで行きましょ!」
そういや、鈴木と山村の存在をスッカリ忘れていたな。
2人には何をプレゼントするか…。
まあ、デパートに着いてから考えるか。
俺と香澄は揃ってバイク屋を後にした。
外に出ると、待っている筈の鈴木と山村の姿が見えねー。
「あいつ等、何処へ行ったんだ?!」
「待って。連絡してみるわ」
香澄は一旦、俺の腕を離すと、携帯を取り出し、電話を掛けた。
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