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少しして電話が繋がったのか、香澄が話し始める。
「もしもし、鈴木くん?今、どこにいるの?山村先輩も一緒?」
俺は香澄に言った。
「香澄、スピーカーにしてくれ」
「ええ、わかったわ。…鈴木くん、スピーカーにするわね」
そう言うと、香澄はスピーカーをタップした。
「「もしもし」」
『もしもし、コッチもスピーカーにしました』
『保ー、香澄ちゃん。メット買い終わったのー?』
「終わったのー?じゃねー。コッチが買っている間に消えやがって」
『その事についてなんですが、4人で後でデパート前の喫茶店で合流することにして、プレゼントを買うのは2手に別れませんか?』
「何故だ?」「どうして?」
『イヴまで、お互いが何をプレゼントされるのかわからない方がワクワクしませんか?』
「よく言うぜ。俺が香澄にメットをプレゼントすること知っているクセによ」
『お言葉ですが、その事は諸橋さんもご存知だったんですよね?』
…ダメだ、相手が悪過ぎる。
俺は矛先を鈴木から山村に変えた。
「山村、変なモン買ったら、ケーキ食わせねーからな」
『大丈夫だよう。鈴木くんもいるし!』
「それじゃあ、鈴木が1人で選ぶみてーじゃねーかよ」
『山村先輩は僕の意見は参考にするだけでしょう。余り山村先輩をイジメないで下さい!』
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