仲良し4人組のクリスマスプレゼント購入

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と、言い出しやがったのには驚いた。 「よせ、胃を悪くするぞ」 「平気だもーん!」 「山村先輩、ひと口飲んでみて無理そうならお砂糖とミルクを入れると良いですよ?」 「ありがとう、鈴木くん。楽しみだなぁ!」 山村は心底、嬉しそうだ。 鈴木が山村には甘いのは相変わらず、か。 と、程なくして、ホットコーヒーが運ばれてくる。 「スティックシュガーとミルクポーションお2つは、こちらになります」 ウエイトレスはそう言いながら、砂糖とミルクを置いて行く。 「山村先輩、熱いですからフーフーして、飲んでくださいね」 どうやら山村は本気でブラックコーヒーを飲もうとしているらしい。 鈴木に優しく言われて、山村は砂糖もミルクも入れずにコーヒーに息を吹き掛けている。 そして、ひと口、口に含んだ途端。 「ブーッ!!」 「キャアッ?!」 よりにもよって、山村は自分の正面で砂糖とミルクをコーヒーに入れていた香澄のブラウスに、口の中のコーヒーを吹き掛けやがった。 「苦〜い…」 「ブラックは苦くて当たり前だ!山村!あんたなあ!」 俺は思わず立ち上がり、山村の胸ぐらを掴み上げた。 「く、苦しいよう…」 「千夜くん!故意にじゃないんですから!…諸橋さんも大丈夫ですか?」 見ると香澄のブラウスはシミになっている。 早く洗濯しないと、落ちなくなっちまうだろう。
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