既成事実

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彼の財力もあって、友子は大層豪華な結婚式を挙げ、ハネムーンにもとびきり大きなプランを立て思い出に残るひとときを過ごした。 まるで夢でも見てるかのようだ。 ……ただひとつ、彼には特殊な性癖があった。 「友子、いいかい?」 それは、セックスの最中だけは目隠しをする事。 「……また?」 「お願いだよ」 そもそも、友子の方だって初めての時は恥ずかしくて部屋の電気は消して欲しいと思っていたわけだ。 そういう意味では、自分の視界が塞がれれば逆に恥ずかしさが半減するような気がして、それで初めは承諾した。 それが毎日要望されるとは思わなく、徐々に友子も不安を感じたのだが、いつしかそれが当たり前になり、且つその不安も減っていった。 その理由が───…
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