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「…………君こそ、何を言っているんだい?」
「え…?」
両手で身体を引き離すように押され、再び友子は頭が真っ白になってしまった。
それは夫の、いや、夫と思しき男の次の言葉を聞いたからだ。
「君の旦那さんは、今仕事から帰ってきた彼じゃないか。
知らない男だなんて、失礼にも程があるよ」
「な……にを……」
「君と結婚し、君を養い、君と熱い夜を送ってきた旦那さんを間違えるなんて、よほど疲れているんだろうね」
「何を言っているの!!
私と結婚して私を養って、私を毎日愛してくれた夫は、あなたでしょう!
このお腹には、あなたとの子供だって……!」
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