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私、妻ドラゴンのナーと夫ドラゴンのジーとの出逢いはひょんな事だった。
お互い、親ドラゴンを勇者に討伐されて亡くしたみなし子だった。
特に夫ドラゴンのジーの親ドラゴンは、かつて村ひとつを焼き払い、破壊尽くした『お尋ね者』であり、常に各地のギルドで莫大な賞金が課せたる位の曰く付きだった。
「だってさあ!!俺のパパは、どんな勇者が挑戦してきてもバッタバッタと倒しまくってしてきたんだよ?!
俺はそのパパの背中をずーっと見てきたんだ。
「坊主、俺はな。元々あの人間が住んでいる村は俺等ドラゴンの住んでいた土地なんだ。
だから俺は、その土地を奪い返す為に人間の村を襲い、『勇者』と呼ばれる者達と全力で立ち向かってるんだ。」
そんな、身を呈してドラゴンの威厳を守ろうとするパパみたいになりたかった!!」
夫ドラゴンのジーが、プロポーズした時に告げたこの話を妻ドラゴンのナーは思い出した。
そして・・・夫は勇者パーティに立ち向かって、そのチートなその強い力を撃ち破れた・・・
私は、私は・・・!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・
私は最愛の夫ドラゴンを失った悲しみが、段々と夫ドラゴンを殺めた人間達への恨みに変わっていった。
人間纏めて討ち取ってやる・・・!!
夫を殺めた人間どもへの復讐!!
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