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「ドラゴンだぁーーーー!!」
「ドラゴンが来たーーーー!!」
「助けてくれぇーーーー!!」
突如、平素な村に凶暴なドラゴンが出没してきて尻尾で家屋をなぎ倒し、
爪で人間を襲い、
口から火炎放射を吐き出して村も周辺を焼き払った。
村を尽く無惨に破壊して暴れるドラゴン。
それは私だった。
かつて夫ドラゴンのジーの親ドラゴンがそうした様に、残虐の粋を極めようとした。
全ては、あの夫ドラゴンのジーを殺した勇者パーティをおびき出す為に・・・
勇者パーティに復讐する為に、
ただ、それが目的。
暴れれば暴れる程、私がギルドの討伐依頼の報酬が上がる。
そこに絶対に、夫ドラゴンのジーを殺した勇者パーティがこの依頼に乗るだろう。
何故なら、私が夫ドラゴンのジーの妻だからだ。私がその仲だと知った勇者パーティはその義務に重んじて全力で私を討伐しに来るだろう。
どうやら、私が破壊している村の王様が軍隊を派遣したようだ。
私は仁王立ちして叫び声をあげると、尻尾で軍隊を一網打尽に薙ぎ払い、渾身の口からの火炎放射で全員消し炭にしてしまった。
どうだ!!これであの勇者パーティ達は黙って無いだろう。
天国で見ててね、夫ドラゴンのジーよ・・・
消し炭になった軍隊をの上に立つ私は!涙目で空を仰いだ。
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