998人が本棚に入れています
本棚に追加
「―それだったら、私の代わりに鈴を行かせればいいじゃない。あの子、身寄りはないんだしお父様だってどうせいつまでも鈴をうちに置いておくつもりもないんでしょ?」
「鈴を?おい、なんてことを…」
浩輔が力なく答えると、葉菜子があくどい笑みを浮かべた。
「ええ…鈴を私の代わりに一枝葉菜子としてその醜男の所へ行かせるのよ。我が家にお金は入るし、無駄な食い扶持は減る。お父様にしても願ってもない話じゃない」
愛娘の口から出た言葉を父の浩輔は呆然としながら聞いていた。
最初のコメントを投稿しよう!