ペットショップ

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 娘の笑顔をこのまま見続けたい。  その願いも虚しく、しばらくすると娘は俺に手を振って去っていった。  また会いに来てくれるのか?  俺が生きていた頃はペット禁止のマンションに住んでいた。  まだあのマンションに住んでいるのだろうか。  2人で住むには広すぎるから、どこかに引っ越ししているかもしれないな。  そしてここはペットショップ。  娘が次ココに来るまでに、俺が誰かに買われてしまう恐れもある。  嫌だ。  娘の元気な姿を見られて嬉しいが、これっきりになるのは悲しすぎる。  俺は日々精一杯不愛想にし、人間に見初められないように努力した。  数日後、日中一緒にいたダックスフントは買われていき、別の子犬と同居することになった。犬種はわからん。なんかモシャモシャした毛並みの犬だ。  毎日娘に会いたいと思いながら、とても長い1日を寝て過ごしていると「ほら、この子!良かった、まだいた!」と娘の声がした。  ―――やった、娘がまた会いに来てくれた!  そう思ってしっぽを振って顔を上げると、ガラス越しに知らんオッサンと目があった。
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