忠犬ポチ公

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ボクは高校2年になった。そろそろ進路も考えなくてはいけない。 候補の大学を下見に行ったときに、以前住んでいた町に近かったので、立ち寄ってみることにした。 駅前の本屋は、昔のままだった。 隣の駄菓子屋は、小ぎれいなカフェになっていた。 ささやかな商店街は舗装されて綺麗になっていたけれど、両脇の店はあまり変わってなかった。 そうそう、いつもこの理髪店で散髪してもらってたんだ。 小学校に続く道をゆっくりと歩いた。 建物も、山や川も、変わってしまった様子も、変わっていない様子も、全てが懐かしく思えた。
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