… みんなでお隣の国へ潜入 … 今回は正統に … 忍んで 魅せます …

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《 この国の労働者は減ってしまって、  どの企業でも人手不足は続き、  従業員の定年は80歳は当たり前  でしたが、それでも、   労働者不足は解消されません … 》 … pi♪  「 はい!6年生の皆さん、   静かに、してください。   それでは、   お仕事説明会を始めます 」 校長先生は、マイクも使わずに? 目の前の子供たちの人数を確かめ ながら話します。 そう、この会は、 『 必ず6年生は全員参加で、         行う事とする』 と、 国に決められているのです、 ですから、 校長先生は、6年生全員が揃って いなければ困るのです。 ここは、町にある、たった一つの、 小学校の体育館です。 中では6年生全員の10名の生徒が、 一列に並べられた席に座り、 緊張したまま、 目の前にズラ 〰ッ と、並んだ、 知らない顔の、 オジサンたちと向かい合って … それぞれが、ソワソワしてる?           みたいです。 けれども、 オジサンたちの方はなんだか、 精一杯、ハリキッタ感で、 めっちゃうれしそうに、 ニコニコ顔で … そんなオジサンたちの前で、 まるで気分は反対、な? 難しい顔をしている男の子が、 校長先生に、 「 静かにするように 」って! 云われたばかりなのに、まだ、   オシャベリしちゃってます。 「 あ~あ、とうとう  6年生になっちゃった!  短かったなぁ …  もう少し、子供でいたい          なぁ 〰 」 この日、 『 お仕事説明会 』の席に 座らせられたノリ君は? まだあきらめがつきません。 だって、たった12才で? もうすぐ、 子供を卒業 !しなければ、 ならないのですから …          … それほど この国は、国民、の、大人も、 子供も、少なくなっていました。 そんな事、 突然になったわけではないそうで、 だんだんと、こんな事になって、 しまった?     様なのです。 … パラパラパラ なら?もっと? 昔から、 子供が多ければ、こんな事には、 なっていなかったのに、今や、 この国の、国民が少ない事も、 数年では改善できない ほどになっています。        … パラパラパラ そういえば、 私はこの国の町中で、 子供たちが並んで楽しそうに じゃれ合いながら     歩いているところや、 児童公園で、 すべり台や、ブランコの前に、 順番を待ちながら並んでいる 子供たちを見た事がありません。 だって、並ぶほどの子供は、    この国にはいませんし … それに、 町をゆっくり歩いたり、 公園で遊ぶ「 時間 」など、 いまのこの国の子供たちには、 ないのだそうです。 … パラパラパラ なにせ、 この国の子供は忙しいのです。 だって国民が絶対的に少ないので、 その国民に課せられた、 『 義務 』の割り当てはだんだん、 多くなってしまい、 それを担うために、は、どんどん、 社会人の、低年齢化は進み … なにも責任のない、 子供でいられるのは、たった、 12才まで、みたいですから。         … パラパラパラ なので! 皆、問答無用で小学校を卒業したら、 全員、働きだすそうなのです。 … ぼそ 「… へぇ~    たいへんだね …」            … チラ ― 校長先生からは、そんなこの国の、 機密情報の資料をもらっていたので、 咲耶は不憫そうに子供たちの顔を、 こっそり … 見つめていました。 けれど、この会では、 タイムキーパーで、裏方として、 任務に就いている咲耶は子供たちか らは?        見えません。 ―     … スス サササササっ … キリっ 「さ!仕事仕事!」 そうみたいです … ですから、この国では、 往く必要がなくなった、 昔はあった、 中学校、高校、専門学校、 短期大学、大学などは、 なくなってしまいました。 そして、 いまある小学校での勉強は、 社会人になった時に? 困らない様に、          と … この社会で働くために、 身につけなければ       ならないものを、 勉強する事になっていました。                     … パラパラパラ それは …                まずは、体育。 丈夫なカラダをつくり、健康で! いてもらって!イッパイ! 働ける人に、ならなければいけま せん。 ですから、 運動は苦手といっているわけには いかず皆それぞれに合った方法で、 カラダを鍛えます。 次に、機械の勉強。 PCのプログラミングは、 ちょっと前の時代から、皆、 必ず勉強していましたが、 いまでは、さまざまなところで、 人手不足になっているので、 人に代わって機械が作業をする ので … めちゃめちゃめっちゃ! めちゃ、身近になった機械につい ての知識は、誰でもが必要になり、 それらの、                機械点検や修理等のメンテナンスも、 誰でもが、できないといけません。                 なので、何かしらの機械を、 分解しては組立ての、繰り返しの 実習は嫌というほど行われています。 それと、               自分で選ぶことのできる、 「 選択科目 」です。           これは、 小学校に入学してすぐから、6年間、 ずっと通して、 自分で選んだ好きな分野を、 できる限り、くわしく学ぶように、 必ず、 一つは、選ばなければなりません。               小学校で勉強するのは、 この、3つだけ。        … パラパラパラ ??? ??? ???   「 … それだけなの 」     ??? ??? ??? ふうぅ~ん …     会話は? 世界共通言語になっていますから、 国語の勉強はいらないし、計算等も、 難しい問題を解くことは機械がして くれるので勉強の必要はありません。 … パラパラパラ                なんだか、いまのここは … そんな国になっていました。って! … ん?          … パラパラ けれども、 このような小学校生活は悪い事ばかり ではありません。 自分の得意なものを、 6年間、と、決められた、 … ふぅ~ん まぁ、短い間ですが … って? … 子供たちは、 好きな、それぞれの専門分野の勉強に 集中して取り組むことができるように なったので、 … パラパラパラ それにより、          学校では、自分の好きな! 勉強ができるのです。ですから、 わざわざ? 他人と、自分を、比べたり、 !ねたんだり、! ひがんだり、 との そんな、メンドクサイ気持ちを、 する?時間もなくなったのです。 それに、 … その6年間で、 短期集中で成長した子供たちは、 人手不足になっている仕事場に、 早く、入って、 働かなくてはいけないとの、 使命を持っているのですから、 みな、同士です …                . そして、 そんな子供たちに大人は期待をし、 もう、 皆が ピカピカ!ピッカピカ‼ に 輝く、 金の?   プラチナ?の、        ダイヤモンド?の、 と、して、あつかわれます。                  そして!今日!ここで行われる、 『 お仕事説明会 』では その仕事を選ぶために、 この小学校の 6年生 10名が、 この日を待ちに待った、企業の、 宣伝マンに付き合わされる日です。 … って? … この資料に書いてあるけど?… 皆、かわいらしく、まだ、カラダも 大きくないのに、自分で、働き先を 決めなければならないなんて … この日はそんな、大ごとの日、 みたいなのです …         … パラパラパラ ですから ね! … 子供たちには絶対内緒ですが … 私、咲耶と、岩爺、コンガ、 シャオラン、ネムも、今回は、 校長先生からの依頼を受けて、 ここで、緊張しつつ頑張ります! だからこれ、 なんか見えてても? 「 … シィー!」      でね!絶対!ですよ… あ~あ、ですが、 こんな時代が来てしまう?と? この国は大変なことになる?と? 昔の人?が、真剣に考えていたら、 こんな事には? なっていなかったのですよね … そんな? 大人たちから、 働く人が足りなくて、   困っているからと? この非常事態を?当たり前の様に? なにも知らないまま生まれ、        なにも悪くない! こんなに少なくなってしまった、 子供たちに、おしつけられて も? ですよねぇ…             ですから、こんな事を? すんなり受け入れるなんて? チョッと反発し? 逃げ出したい気持ちの?   ノリ君みたいです が …        この場に座らされた、        たった、        10名、しかいない!        このメンバーの中で、 そんなこと!                 できないですよね … それならばイヤイヤデモ?少しでも、 楽しそうな仕事を選ばなくては … などと、 ノリ君も考えてるのかも  です … あ ~ とうとう『 お仕事説明会 』が、 始まります … では、私も仕事に戻りま~す!        … サササササ この国では、 働く人が減ったので、 個人商店もなくなりました。 今日の、 説明会のお仕事も、シンプルに、 『 衣・食・住 』に関する仕事と、 人々の生活上必要最低限な?仕事 だけ?です。 … はぃ! 「 えぇ~、では! 企業の皆さん、  今日は、よろしくお願いします。  大人なのですから、くれぐれも、  ズル! の、ない様にして下さい。  皆さんのどこでも、人手不足は、  イッショ!ですからね、あまり、  自分のところだけ、多くの生徒を  『 確保 』しないように、        お願いしますよ … 」 校長先生は、まるで、 他人事のように語っていますが、 校長先生だってずいぶんと大人な のですから、              この、 働く人不足、の、 社会をつくった人?です。   … ふむふむ 「 生徒の皆さん、お仕事は、   どこもイッショです。楽な、   仕事を選んだつもりでも、     仕事を、 始めると、   いろんな大変なことは、   後から出てくるものなのです。           ですが、   皆さんは、      社会人1年目なので、   まだ、良いのですよ、   何てったって、自分で!      選べるのですからね!」 … ふむふむ  「 皆さんの、先輩で、   仕事を辞めてしまったり、   仕事の変更を希望した者は、            国が、   その人の仕事を、勝手に、      決めてしまいます。    ですから、          皆さんも、   すぐに辞めてしまいそうな   仕事を選ばないでください!」 … ふむふむ 「 大変になるのは、    皆さんですからね!    次は、      自分で仕事を、   選べなくなりますヨ‼ 」 … パラパラパラ そう … 小学校を卒業したばかりの 『 新卒 』だから、自分で仕事を        選べるようなのです。 けれど、 その仕事を自分で決められるのは、 今回だけ、の、たった、一度きり! なんと!キビシイ国でしょう …               . この国は、 深刻な働く人不足を解決、しなけ ればならないので『13才から労働』 を義務としました。       逃げ道はつくらず? しっかりと、 労働者確保のため、サッサと、 法律で決めてしまったのです。              … ぐったり  「 あ~あ、どうしよう、     あんまり、家から、     遠く、ないところが、        イイかなぁ … 」                ノリ君は、やはり、少しでも、 楽な仕事につきたいようです。 がっくり肩は落としても?       真剣な面持ちで、 皆に配られた、 それぞれの仕事の内容が 記された『 お仕事リスト 』と、    ニラメッコをしています。            そう、 そんな事はノリ君だけじゃなく、 ここに揃った皆だって、そう、      きっと思っています。 … カタン  「 おや! いま ? あまり、    遠くないところが良いと    おっしゃったのかな ? …    それならば、    当社 ! なんか 良いじゃ、    ないですかぁ~、ほら !    皆さんも、よ~く、      知っているでしょう、     この小学校の、すぐ!        近くですからね … 」 あ! ちょっと前のめりになった担当者が、 思わせぶりに話を始めました。                 !「 え?なに?どこ?」 … むむ! 『 …こら!     静かに聞きなさい ‼ 』 そうですね … 校長先生の云うとおり ... ですね …         「 はぁ ~ い 」            … ちぇ! でも … ノリ君のボヤキを、ちゃっかり、 自分のところの? セールストークに結び付けて、 待ちくたびれていたかのように、 先頭を切って、    仕事の説明を始めたのは、 “ 着ぐるみを着た ” 担当者です。 「 うちは、皆さんの      『 食 』を支える、        スーパーマーケットです。  『衣食住』の、『 食 』です。   とても大事な仕事ですよ!」                 「… へぇー …」 ノリ君は、お仕事リストを見直し、        このお仕事を探します。 この担当者は、いかにも! 食べる物には困っていない様な、 ぽっちゃりな!担当者さん。 でも、 このスーパーマーケットって?      どんな仕事でしょう? 「 うちの仕事はですね、       ちょっと昔までは、        お店の開店2時間前までに、   大勢のスタッフたちが、    時間を気にしてバタバタ!   商品をキレイに並べ、           開店の時間には、     完璧に揃えた商品と共に、        いつも爽やかに!   お客さまに向かって、   笑顔でご挨拶をしていました 」 「 お客さまが買い物をされて、   商品がなくなるとすぐにまた、   そこに商品をお出ししてと、   お客さまに合わせて、   スタッフは走り回って働き … 」      「 … ん?はしる? …」 ノリ君は首をかしげています。 それでもマイペースに?   この担当者は説明を続けます。 なにせ、 それぞれの担当者の、喋れる時間 は限られていますので、焦って?        いるのでしょうか … … ま!私も、自分の仕事としては、 いまは、時間は気になるところです。 … カチカチカチ … ん? タイムチェックもしなきゃ … … ぅん!今までは時間通り! この話し方?時間配分?    ちゃんと分かってんね … … OKサインだしとこ …        …ピキっ! … ほれほれ!… … チラっ 「 そして、お客さまは、   レジでお会計されるので、   お待たせしないように、      スタッフがそこに立って、         お待ちします 」        「… ? へぇ~ …」 「 その他にも、お客さまに   気持ち良くお買い物をして   いただくためには、いつも   店内をキレイにしてとの、     ハリキッテの!     お掃除も加わります。   そして、閉店しても、   次の日のための準備に、    遅くまで働いていました 」    「… そう だったんだぁ …」 『 ふ~、けれどね … 』 「 少し前から、その仕事の    ほとんどが、変わりました。   倉庫の中では、24時間、       ちょうど良い状態のまま    保たれた商品を機械が管理をし   人ではなく、機械が商品を並べ   お客さまの、お会計は、          現金ではなく   お客さまのマイクロチップでの         ご精算になります」    「… あ!マイクロチップかぁ」                           『 ふぅ ~ 』 「 お客さまが、        たくさん買い物をしても、   そのまま、      店の出口へ進むと、     買われたたくさんの商品も、   ちゃんと、機械がカゾエテ、   お客様が、ゲートを       そのまま通り過ぎるだけで、   Chipで、   お会計が済まされるのです。   ですから、レジもありません 」                  「…へぇ~」    『 ふぅ~!』                「 お店の中には、スタッフも    いません。その分も、     機械が全部、ちゃんと、   お客さまのお買い物を      サポートするので、      アナタの仕事は、店の、     中を全部見渡せる、    .   モニターの前に座り、     機械が行う仕事の、       チェックをするだけです 」     「… え? あの大きな        お店を独りで?…」  『 フゥ~ フゥ~ フゥ~ !! 』 あ!だんだん息苦しそうに? なってきたみたいな?    … 大丈夫かなぁ … この担当者さんは実は、 コンガです! 着ぐるみの中では きっともう汗まみれで … 椅子に腰かけたままなのに、 イッペンに喋ると、 つかれるのか、ときどき、 深呼吸をして、間を、   あけてから、話を続けます。 … がんばれ!   … チラ 『 フゥ~!』                       「… へ?このオジサン、          大丈夫かな …」 『 フゥ~!』 「 まぁ…  この仕事は座り仕事  ですから、ゼンゼン、      疲れません!」      「… お? 座り仕事か …」                             … その一言が? 今回のコンガの、 キメ台詞だったので     しょうか?… … コンガはもうすっかり  疲れてるみたいですが … あ!         シィ~! … … うん? でも、   まだ、続きが?  コンガは、  ずいぶんと、熱心に …     『 ふぅ~!』                「 仕事場には、あなたの   机、一つ、だけなのです。   あなたは1人で仕事を     担当します。そこで、     動いているモノは、      机の上に置かれた、   モニター画面と、動かす、   モノは機械のスイッチだけ!     なので、いつも!   静かでキレイな!職場です!」      「… ん? 静か?           キレイ?…」     『 ふぅ~! 』              「 そして … もしも、   仕事中に、困ったこと、   が、あっても、それを、   ちゃんと解決できる     『 オペレーションセンター』   につながるシステムにも、     なっていますから、     『1人』だとの事も、何も、  心配することはありません 」                     「… へぇー ❣ …」      『 ふぅ~ 』              「 すぐに! 皆さんは、    この仕事が      できるように、    なります。なにせ、     1人!    だから気楽ですよ、        ハハハハハ … 」 … んんん? コンガったら?よゆう? … どうだ咲耶 …  こんなに頑張れば      何人かは?…    … さぁ?それはどうかな … でもま!お疲れ様で~す!…              「 …うん !そうか、       ここなら近いし、      1人なら、マイペースに、        仕事ができるんだ。            良いなぁ …」 … あれ! ノリ君は何か ピン !と きた様で? ニヤリと目を細めて … 『 お仕事リスト 』にメモしました。 " … やったね! まずは! ポイントげっと !! ”  違うか!ま!私もメモメモ …    「 … はい ! ちょっと!       待ってください。   『 衣食住 』    ならば、私のところの    仕事だって、     重要な仕事ですから 」 クスっ … 今度は、 いかにも真面目そうな黒色フレーム の四角いメガネをかけた、神経質? そうな担当の人が、少し、体育館の 中が暑くなってきたのか … そう? なりっきってるキャラで? … ハンカチでレンズがくもらない様 にオデコの汗をしきりに拭い?            ながら … … フフフ♪ この担当者は、実は、       シャオラン … まじめで!キャラ通りに! 仕事のお手伝いもできるから、 コンガと同様、 着ぐるみの中に入って!         頑張ります!…       「… ん? 重要 ? …」 なので … ノリ君は、お仕事リストから この仕事をガサガサ!探してます。 「 はい!私共の仕事は、    『 衣 』に関する公の仕事    『 国民服公社 』です。         分かりますか ? 」        「… コウシャ ? …」 「 はい! この国の皆さまには、   私たちの『 dress 』が          必要とされています。   ですから、     決して、この仕事は、     無くなりませんし、お休み       をしてはいけないのです …」      「… そう なんだぁ …」 何だか、シャオランは、 話し方もキッチリ、していますね。 他の事は何も気にならないように、 機械のように同じ速さ同じ話し方で、 説明を続けています …     『 はい! なにせ、皆さまに、     ご希望の服を、着て、   いただかなくては、         なりません。   これは、             皆さまの、お役に立てる、     やりがいのある、仕事です!』 ぁ … シャオラン?だんだん  声に力が入ってきた? … ちょっと咲耶!  こん中めちゃ熱いよぉ~   この役!代わってよ!…      … ぃやぃや まぁ~   まだ説明中じゃん!   ね!ほら!ほら!     しっかりして!…        「…ふぅ~ん…」 … キリ! 「 … はい!          先ほど、      私が申し上げたように、    この仕事には、お休みが    ないのですが、あなたは、   一週間に1日だけの、   担当になりますし、   仕事は、システム化された   機械のチェック、だけ、    なのですから、とても            楽な作業です 」 「… ぁれ?… また、  機械のチェックだけの仕事? …」 「 はい! ですが、いくら、    機械で、なんでもやってくれる   から、と、なっていても、その、  機械が、コワレテしまっては、   困ります。ですから、だれかが、  必ずチェックをしていなければ、         ならないのです 」     「… そう だよね ~ …」         … ウンウン … 「 はい! その事だけは、注意!   していただければ、あとは、   大変なことは何もなく、    とても、初めての、  『 新卒 』さんには、良い仕事、            なのです 」  … パラパラパラ でわでわ … おっしゃるとおり!その様で、 機械は故障する事があるので、 チェックが必要になるのですよね。 そのために、ここの皆も小学校で、 機械のメンテも勉強してきました。 あ!これ … 私は … この日の資料を校長先生から、 いただいていたので、 今はそれを見ながら、ですが … シャオランは、その資料を、 前日まで、よく見てて?      今日は完ぺき?に! なんでも! 良く分かっているみたいです! それに、この仕事? 「新卒さんには良い」との事で … そう …            知らない方がいるかもしれないので、 先ずは、少し、あ!資料を見ながら    この、私が、 『 dress 』の説明をしておきます … この国では、   国民が少なくなってきてから、  人々が、この国から離れないように、 そして、     この国の国民で良かったと   思ってもらえる、ように、     さまざまなことを考えているのです。 その中の一つに、 気持ちが豊かになるようにと、 デザインのカッコイイ服を、 国民に無料で提供する、 『 dress 』を作っています。       それも、 一種類だけではなく、昔の洋服屋さん みたいに、人それぞれの好みで、 ネットや家庭に配布されるカタログか ら選べたりもするのです。 そんな、 この、無料の『 dress 』は、評判も 良いので、ほとんどの人が『 dress 』 を着ています。      なので、 今日は私たちもそれを着てるんです! … そんななので、      この仕事は、この国の、     イメージアップにもつながる       仕事なのですね。      それに、 この仕事も、機械のチェックだけの ようなので覚える事も少ないですし…         …パラパラパラ        ですから、やはり … この資料を見ても? 新卒、向き、の、ようですね …               … はい!補足は異常で~す! …ざわざわ   …ざわざわ 「 ワタシも『 dress 』は  着ているけれど、これって、   どう? なんか、良くない? 」 「 だって、ワタシのお母さん  なんて、服のデザインに、  すぐ、アキチャッテ、  もう、         次から、次から服を  替えているのよ!ナンカ、  それって、ワタシと、     競争みたいになっちゃって … 」 「 ステーションに荷物を      取りに行ったら、     ワタシのじゃなくて、   ほとんど、お母さんの   『 dress 』だったり、      ホント、あきれちゃう … 」  はいはい … ノリ君のとなりに腰かけていた サーラちゃんは、少し、 このお仕事が気になった様です が、でもノリ君は? … … キョトン 「 え ! そんな、に?  それ? に、つきあうのかと  思うと、大変 そうじゃん。  この仕事は、チョット …     ぼくなんかよりも、ヤッパ、  それに興味がある人が、    向いているのかなぁ … 」 なるほど … でも、ノリ君は、仕事に対して、 チャンと、自分に向いているものが 分かっているようですね。 皆さんも、 興味のあるやりがいがある仕事が、 みつかると良いのですが …  でも、 まだまだ、そんな、 人手不足の仕事はあるのです …          「 あのぅ… スミマセン、  ヨロシイデスカ? 私は、  『 住 』を支える、『 公住 』の  者です。dress と同様、  人の住まいも、国が、    提供するようになりました!」               そう、 よく『 衣食住 』と、生活の基本的な ものとして使われる言葉がありますが、 この仕事もその中の1つ。 でも … 「… え?... また ⁉ コウシャ? …」              … それほど この国の人口減少の影響は、         経済にも …    「…こんなに、           国の?      事業の仕事ばかり?           なんて?…」 … ノリ君は驚いたようですが … 今日はそんな感傷に浸る時間もなく  この仕事の説明を      させてもらわなくては … …ほれほれ! … 担当者! ご説明を続けて!… … チラっ 『 … こ!これは、『 新卒 』の     皆さんにも、カンタンな   仕事です。なにせ、皆さまは、   『 国民ナンバー 』で      管理されていますから!』 「 … 公住は、どこにだれが、   何年くらい、そこに住んで   いるのかが、ちゃんと      分かっています。お住まいも、   貸し出すのが、ラクラクです!」 「 ですから、難しいこと  ではありません。ご家族の人数で、  それぞれに合った、お住いを          貸すだけです!」 「 ですが、ご家族の人数が  変わったり、お住いの中で、  生活に、ご不自由なことが  おこると、お引越しをして、   お住まいを、   かわっていただくので …」 「 なので … 正直に言いますと、    この仕事は、いつも忙しいの  ですが…、お住まいをかえるのも、  機械でチェックできますから、          カンタンです!」 「 この仕事で、一番、  気にしていただくのは、 『 お引越しがスムーズに    いかないとなりません! 』との  ことです。皆さまのお引越しを、  無事にすませることが、         大事なのです!」 「 この仕事は、      … ジッとしていて、   機械に向き合うだけの   仕事ではないので、   ジッとしていられない …   お話し好きの、そう!        そこの君!           みたいに、元気な子には、   とても向いている仕事だと         思いますよ! 」       !「 え? ぼく? 」 … フフフ♪ サインが分かったのかな … まじめに 話をして … むだな?冗談なども加える事無く… ネムは、一気に説明してますね! 意外にもめっちゃ上手! 今日は着ぐるみの中なので 少しも恥ずかしがらずに        頑張りました! ぁ …  それにノリ君は目立つのか、 さっそくお声がかかりました。 まあ、マイペースなノリ君は?    そんなことも気にせずに、自分で 仕事を決めるのでしょうけれど …           !… 「 ハイハイ、私のところの  説明を始めてもよろしいかな …  私は、『 ちょこっとDAIMU家族 』  劇団の者です。皆さん、  私たちの劇団は、皆さんのような、  フレッシュな若者を、ぜひに!       と、望んでおります!」         「…え? ナニナニ ??…」 ???   ???   ??? …ざわざわ   …ざわざわ … ぉ! ほらほらやっと出てきた?… や!うれしそうに動き出した? だってこの仕事 … 忍びだしさ!   絶対本命な岩爺も頑張ります … …コホン! 「 きっと、皆さんは、  劇団、なんだから、皆の前で、  お芝居をしたりダンスをしたりする  のかとのイメージをしているのかも          しれませんが … 」                    「… ゲキダン …             …?…             …ンンン?…」 …コホっ! 「 実は、この! 『 ちょこっとDAIMU家族 』劇団は  なんと‼ 国から、ヒ・ミ・ツ・の!  重大な任務!を、       任されているのです‼ 」   …ざわざわ   …ざわざわ “???“   “❔“   “???“                ?『 ちょこっとDAIMU家族 』?           の劇団って… ?『 ヒ、ミ、ツ、の重大な任務 』?          …って?…                  「… なに?それ? …」                ?? …ぅぅぅぅぅ! 岩爺 だけあって? オオゲサな? 感じ?       笑える…    … ククㇰっ! ???   ???   ??? 「 え~、それでは、私から  質問をさせて下さい。皆さんが、   一緒に暮らしている家族は … 」 「 おじいさん、おばあさん、   おばさん、おじさん、   お父さん、お母さん、   お姉さん、お兄さん、   弟さん、妹さん …      同じ家で一緒に、    暮らしている人は ?… 」           …ざわざわ          …ざわざわ … へぇ~!岩爺は、 コンガやシャオラン、 ネムとは違って、 ジッと、座らされていた生徒に、       話しかけましたね … … キョトン   「 ぼくは、お母さんと、    お父さんと、バディの    マモ太とくらしています 」 突然の質問なのに、 ノリ君は、すぐに答えてます。 それどころか、お友だちのことまで、        説明をしてしまい? …    「 あのね、ぼくの、    右がわのシン君は、    お父さん、お母さん、      といっしょで … 」  「 あと…、ぼくの   左がわの、サーラちゃんは、   おばあちゃんと、お母さんだし 」 「 アントン君の家は、  お父さんとアントン君の  2人が、いっしょに   住んでいるんだよね …」  「 うん、そう …」  「 うん …」  「 そう、合っている 」 …ざわざわ   …ざわざわ でもノリ君とはちがって、3人は? 小さい声で答えたり肯いたりして … なぜ、 この質問がされたのかが分からず、          とまどっています。 「 ほう ! そうかい?  どうもありがとう。君たちに、  なぜ、こんなことを尋ねたか …」 「 それは! その『 家族 』は、       この国にとっても、  大事な、単位の 1つでな、  『家族の人数が減る』コトは  国にとってもオオゴトなんだ。  だから、この国は、           なんと!  その、カモフラージュに、  『家族を、多く見せる』コトを、   考えたんだ国民が多い と、        思わせる様にな … 」 …ざわざわ   …ざわざわ ???   ???   ???    「… カモ フラージュ?…」    ??   ??   ?? … パチン!   「 そこでだ!   『 ちょこっとDAIMU家族 』      とは! 劇団員が、    『 変身 』して、周りに、           気づかれないように、            ときに、            でっちあ ✖ ?…✖✖!    そこの『 ファミリー 』になる、        そんな、仕事なんだ !」          ????????          …ざわざわ       …ざわざわ …ざわざわ   …ざわざわ ???????? “ Pi-------------------! ” … ドタドタ !!    … ドタドタ !!        … ドタドタ !! おいおい??      !pipipi … ??  ?? Pipipi …  コラコラ?? Pipipi …  違う違う!! ダメダメダ!!… Pipipi …  … ここで!そんなこと言っちゃ …      ?? Pipipi … ?? ぁ~あ … 岩爺のこれには … コンガもシャオランもネムも焦り 前の出てきて! 目がパチクリしています … …ざわざわ   …ざわざわ ??「 へ? でっちあ×?」?? ?『 ちょこっとDAIMU家族 』⁉       ??  ノリ君たちもポカン? としてます …   ??? ??? ??? …なので?   コンガは!… … ドタドタ!   「 … えぇっ? て? ほら!       これは仕事ですから! 」 で!シャオランも? … ドキドキドキ  「 … でっちあ✖!     はいはい!違いますよ!       大丈夫ですこれ は … 」 なのでネムも? … おろおろ   「 …ゥンゥン!?あやしく?       も?ナイでしょ… 」 ⚠ そして!校長先生も あせります! …!ムムムっ  『 ちょっとDAIMU家族 』さん      言葉に気をつけて下さい!」 でも… …ざわざわ   …ざわざわ          …ざわざわ             …ざわざわ … ぁ~あ! ですから 仕方なく私からも …        強く、注意します! … バタバタバタ! …プリプリ! 『…×××!    ×××!…       …×××!』           ?? ??  ?? ?? なので …  岩爺も気を取り直し? … … コホンコホン! 「… あぁ!失礼 でも、これは、       秘密!だぞ!        同じ国民といえども、   一人一人の個人の情報は、   保護されなければならないし。          それに!    『 ちょこっとDAIMU家族 』を    安心して利用できる様に、         国のキマリで、     『 ヒミツを守りなさい 』と、    決められたくらいなんだ … 」              …コホン ?? ?? ?? なんだか … 会の初めのころとは様子がかわり、 ずいぶんと変な? ドタバタ感が?           出てきました?          ?? ?? ?? これには、大人しかった皆も、     黙ってはいられません … …ざわざわ   …ざわざわ ??? ??? ???  「 えぇ~?なにそれ、      ヒミツって …    何で、そうなったの?      人の家に入って?    そこの家族になるなんて、        そんなのヘンだよ 」         「 そうだよ、ゼンゼン        わかんないなぁ 〰 」 ノリ君だけではなく、 シン君、アントン君が、口を尖らせ、 まゆ毛を寄せるようにしかめっ面に             なって … シン君は、うで組みをしています。  「 ワタシもイヤです。    ヒミツなんて、云われても、     コワイ! カンジもするもの 」 サーラちゃんも声を出します。              … ぁ~ そうですよね … 皆、ザワザワしますよね … … 岩爺ったらまったくも!… 熱くなりすぎで!ちっとも! 皆を納得させられてないじゃん! ??????? 「 あのさぁ…   皆のための?仕事だったら、   この仕事、あっちに往ったり、   こっちに往ったり、て、事なの?」             ?????             そう … アントン君の言うとおり皆の仕事って、 それぞれ? あちらでも、こちらでも、 お芝居をすることだと?思いますよね。 「 … だって、その日に、   急に?メンバーが増えたり?  そこの家族じゃなければ、さ …         それって?…   見てすぐにわかっちゃうし!    でしょ?「 顔 」だってゼンゼン!    その人たちと、チガウし…   それにさぁ、  「 やれ!」って云われても、   その日まで? 知らなかった、     他人の家の事なんて、       なにも、わからないじゃん!        ムリムリムリムリ!」 ノリ君も皆をまとめるように、この 『 ちょこっとDAIMU家族 』劇団の、 なんだかちょっと怪しそうなオジサン の岩爺に向かってダマサレルものかと      少し乱暴に言い返しました。 皆、 私たちみたいな忍びの …     こんな仕事がこの国にあるなんて、 そんなこと、全く、       理解ができないみたいです。 けれど、これが天職な?岩爺は? そんな皆の様子に、慌てることなく、 大きく頷き、自信たっぷりに続けて… …ぅんぅん 「 まあなぁ、君たちには、   まだ、この国が、どれだけ、      困っているかなんて、   分からないよなぁ… まず、   そのことを説明して  おかなくてはならなかったなぁ …」 … キリ! 「 今、君たちは、一人が、  5つもの仕事を担当しなければ    いけない時代になっている。  それは、昔とはずいぶんと違う     時代になったとのことは  分かっているけれど?それが!  この国にとって、どれだけの事、     なのか、ってことなんだ …」 ?????    … キョトン? … キョトン? … キョトン? … キョトン?   … キョトン? … キョトン? …            ????? …ぅんぅん 「 これからの君たちは、  『 一人前 』ではダメなんだ。     この国には、ゼンゼン   人が足りないのだからな。       そして、それは、    『 助け合える人 』も    少ないってことなんだ …           それを、   どうにかしなくてはならない …」 キッパリ … 「 この国の国民のために、  他の人には気づかれないように  『 ファミリー 』として加わって    困ってる人たちを、       助けてほしいんだ … 」 ?????    … キョトン? … キョトン? … キョトン? … キョトン?   … キョトン? … キョトン? …            ????? …ぅんぅん 「 … 国民が少ない、  ファミリーが少ない …  この時代は、  助け合える人が少ない。  君たちに与えられた 5つの  仕事の 5 役 だけではなく、  それ以上に『 変身 』して  『 役をこなさなければ!』   この国は、     やっていけないんだ!」 ?????    … キョトン? … キョトン? … キョトン? … キョトン?   … キョトン? … キョトン? …            ????? 岩爺は急に立上り!両手を広げ左に? 右に動いて、1人1人の目に入る様に 腰をかがめながら歩き回り、皆の顔を 覗き込みながら繰り返しくりかえし … …ギラギラ 「 君たちは、まだ 12才だ。  でも、すぐに、社会人になって     働かなければならない … 」        …どんより   「 それでも、いまだって!      どんどん、どんどん、         この国の国民は …」   ⁈?❔‼ ⁈?❔‼ ⁈? … ぁ~あ … だめだめだめぇ~! !なんだかだんだん! … 暗い感じにしちゃってるじゃん …    ⁈ ?❔‼ ⁈?❔‼ ⁈ ????    … キョトン? … キョトン? … キョトン? … キョトン?   … キョトン? … キョトン? …            ????? あ!まずぃねこれ … 皆 … 固まってる? ぇぇぇぇ~!! どうするかなぁ~! えっと! それ … は とぉ … … パラパラパラ ま!こんなになってしまいましたが! ?… 大事なことですので!     これも確認? ですが … ? さっきから ちょいちょい … 私!咲耶も口をはさんできましたが … 今回!この会では! 生徒さんたちにはナイショで!   私たち本物の忍びの者なので、   そして、この国はお金持ちでも!  人手不足なので!私たちとしては? そのギャラが魅力的で!           いえ!もとい! この秘密の!重大なこの会の! お仕事説明の成功のタメにも! 忍びの者として! 『 ちょこっとDAIMU家族 』に! なりきった!こんな岩爺をはじめ、 着ぐるみの中で熱さに耐えながら? コンガ、シャオラン、ネム、も! そして私、咲耶はこの会で!     タイムキーパーとして! こっそりと!忍びながら!任務を  務めさせていただいております … … が !! … プンプン! 「 ぁ~あ!… も!まったく!      みんな下手すぎぃ!    アツ苦しかったり!     くどかったり!       まじめすぎたり!   これじゃ校長先生からの   ギャラだって!    減らされるんじゃない?   こんな大ぜいで来たのに!    赤字だったらどうするの !! 」 … じとぉ~ 「 …したら? ふん!   … 岩爺は この国に …        おいてくから …  どうせなら熱くなったまま!  『 ちょこっとDAIMU家族 』  の団長になって稼いでもらう …」 … ふぅ----! … プンプン!
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