五百雀先輩

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五百雀先輩

ボスは会長のことが好きだと思います。今ボスいないから言えるんですけど。今、会長の部屋でハッピーエンドだと思います。いや、俺の勝手な妄想です。俺、ボスにずっと従ってきて、性格とか考え方とか色々分かってきたつもりです。 俺がボスに一生ついていくって決めた時、それは中1の冬だった。俺は小5のときから付き合っていた彼女に振られ、傷心だった。全て彼女を優先していたから友達と呼べるような人もあまりいなくて、ただ寂しい奴だったのだ。 忘れもしない。11月13日。俺は屋上へ続く階段の一番上でうずくまっていた。誰かと話す話題も気力もなく、ただ1人になりたかった。 「なにしてんだこんなとこで」 急に上から降ってきた声。見上げるとチャラいヤンキーっぽい男。半分赤髪って…こいつ1年生じゃないだろうな。 「誰っすか」 「へえ、先輩にそんな口利くんだ」 なんかめんどくさい奴に絡まれた、と内心思っていた。 「独りになりたくて、ここに来ました」 「ふうん、奇遇じゃん。俺も独りになりたかったんだけどお前が俺のお気に入りの場所とったから人と話したくなった」 適当な人だな。 「お前なんかあったんか?」 こんなヤンキーに話すことじゃないし、黙っとこ。そもそも知らない人だし。
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