色別会議《リリーミーティング》

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やばいやばいやばい。 なにあれ?あんなの、存在するの? それとも………私の力が弱まってきている? 分からない。でも、初めて見た。そして触れた。 「色がない、人間」を。 「色がない、人間」に。 ***** 遡ること三十分前。 私は学校の廊下を走っていた。 なぜなら、早く家に帰るためだ。 そして、そこで会議が開かれるから。 廊下を曲がった瞬間。 ―――ドンッ! 体が何かとぶつかる衝撃。 そして、その後に来るビミョーな痛み。 おそーるおそる、顔を上げると、そこにはきれーな美少年が…………! 「す、すみません!ほんとにすみません!」 慌てて謝ると、その美少年さんは目を細めて 「大丈夫ですから。落ち着いてください」 と言ってくれた。 (めっちゃ優しい………。ん?そういえば私、めっちゃ慌ててたよね?恥ずかしいんだけど………!) かぁぁぁっと真っ赤になる私を見て美少年さんはくすっと笑ったあと手を差し伸べてくれた。 私はなにも考えずに手を取って―――。 立ち上がってから、ある違和感に気づく。 (こ、この人―――。色は?色がない!) とたんに青くなる顔。 手先は冷たく、体は固まって動かない。 「あ、あの。大丈夫ですか?もし―――」 「だっ、大丈夫です!ご、ごめんなさいでしたっ!!!」 私は謎すぎる日本語を発してその場から逃走した。 ***** そして、例の会議。 会議は私達の家の子供用寝室で行われる。 集合時間をとっくに過ぎているがそんな事は今どうでもいい。 私は思いっきり、ドアを開いた。
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