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コレットがミリアクト伯爵家を追い出される前に、二人は仲睦まじいように見えたが、ディオンはリリアーヌについた方がいいと判断しただけのようだ。
それからコレットはアレクシアとエルザにここ最近の様子を聞いていた。
リリアーヌがパーティーに顔を出したのは一度だけ。
しかしすぐに逃げ帰ってしまい、ミリアクト伯爵たちと再び会場に来たものの挽回はできず……そのまま表に出てきていないそうだ。
もしリリアーヌがパーティーに出ていないのだとしたら、あの拙いマナーが原因なのかもしれない。
コレットが考え込んでいると、アレクシアとエルザは心配そうにこちらを見ている。
二人を安心させるようにコレットは微笑んだ。
「わたくしはミリアクト伯爵家を出てよかったと思っているの。今は愛する人と共にいることができて幸せですわ」
コレットの言葉にアレクシアとエルザは驚いたように目を見開き顔を合わせた後に、嬉しそうに笑みを浮かべている。
「コレット様が幸せなら私たちも嬉しいわ」
「また会えてよかった。本当にっ、本当に心配したんだから……!」
「アレクシア様、エルザ様……ありがとうございます」
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