三章

61/66

1149人が本棚に入れています
本棚に追加
/234ページ
何かあればすぐに王妃が隠蔽に動くため、ウィリアムに成長は見込めない。 そう思うとウィリアムもディオンも似たもの同士といえるだろう。 ディオンに婚約者ができたことで、ウィリアムもアレクシアと婚約しようと迫ってくるそうだがアレクシアは拒絶している。 「王家に嫁いだって将来、絶対に壊滅するわよ!あの男と結婚したら未来はないわ」 アレクシアは苛立った様子でエルザも腕を組んで頷いている。 三人での時間は楽しくてあっという間に過ぎ去ってしまう。 メイメイが「そろそろお二人を送ります」というまでコレットたちは喋り続けた。 笑いすぎたせいか喉がヒリヒリと痛んでコホンと咳払いをする。 アレクシアも「喋りすぎましたわね」と同じように軽く咳をしながら笑っていた。 最後にはヴァンがアレクシアとエルザに挨拶する。 さすがにヴァンがエヴァリルート王国の第一王子『シルヴァン』であることには言えなかったが、彼と結婚することは二人に伝えた。 「おめでとう、コレット」 「とても素敵な方ね!」 アレクシアとエルザは「お幸せに」と言ってコレットたちを祝福してくれた。
/234ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1149人が本棚に入れています
本棚に追加