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「嬉しいです……!コレットは恥ずかしがってなかなか愛している、好きだと言ってくれないのに、こんな公の場で僕のことを愛する旦那様だと宣言してくれるなんて」
「ちょっと……!恥ずかしいから静かにして」
「いいえ。こんなに嬉しいことは他にありませんから!」
「今はそんな場合じゃ……」
ヴァンはうっとりとした表情で腰に腕を回してコレットの頬に手を当てている。
余程コレットの言葉が嬉しかったようだ。
ウロとメイメイはいつの間にかナイフを仕舞い、こちらに拍手を送っている。
周りの夫人たちもヴァンの優雅な仕草と嬉しそうな表情に釘付けになっている。
しかしリリアーヌが許さないとばかりに前に出る。
「ふざけないで……そんな言い方で騙そうとしても無駄よっ!だったら王都で買い物をしていた時に一緒にいた方と今、隣にいる男性が違うことはなんて説明するのよ!?」
「それは……」
「おかしいわよね!?ひとりだけいい男を取っ替え引っ替えするなんてずるいわ!」
「……!?」
「折角、ミリアクト伯爵家から追い出してやったのにっ!こんな風になるなんて聞いてないわ。わたしと交換してよ!ディオンなんて嫌っ……んぐっ」
「──リリアーヌッ!」
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