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メイメイの表情はなく淡々とコレットの身の回りの世話を手際よくしてくれる。
コレットがここはどこなのかを問いかけると、メイメイは「私の口からは何も言うことはありません」と言われてしまい、コレットは押し黙るしかなかった。
(ここはシェイメイ帝国なのかしら。そんなに歩いたわけないわよね。親切なことを考えると奴隷…ではなさそうね。わたくしは娼婦として引き取られるのかしら)
コレットは自分が娼婦として働くのなら、この扱いも納得できるような気がした。
でなければこんな丁重に扱ってもらう理由がない。
運がいいことに建物も立派で使用人もいるとなれば高級な娼館なのかもしれない。
(はじめてのことばかりで迷惑をかけてしまうかもしれないけれど、助けてもらった恩を返すためにわたくしができることはしましょう……!)
覚悟を決める意味を込めてコレットはメイメイに問いかける。
「もしかしてここは娼館ですか?」
「……!?」
その質問に今まで表情が動かなかったメイメイの眉がピクリと動く。
「わたくし、まだまだ未熟ではありますが一生懸命がんばりますわ」
ミリアクト伯爵邸を抜け出した時から、ある程度の覚悟はできていた。
けれどいざ自分が働くとなるとコレットは緊張から心臓はドクドクと音を立てる。
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