四章

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(シェイメイ帝国でのヴァンはどんな感じなのかしら……) コレットの心配を他所に、ヴァンはミリアクト伯爵家やフェリベール公爵から何か言われたり、追い詰められたりしている様子はないようだ。 そしてついに建国記念パーティーの日を迎えたコレットは鏡の前で自分の変貌ぶりに驚いていた。 いつも侍女から邪険にされていたコレットは、自分でできることはすべて自分でしていた。 リリアーヌよりも地味な格好を心がけていたコレットだったが、今はオレンジ色の明るいドレスを身につけてオリーブ色の髪も緩く巻いて金色の髪飾りをつけている。 鏡に映る姿が別人のようだ。 コレットは久しぶりに心が躍るような気がした。 (恥ずかしいわ……この年でおしゃれができたことにこんな風に喜ぶなんて。でも、とても嬉しい) コレットは煌びやかな格好がしたくなかったわけではない。 今となってはどうして自分があんなに人たちのために気を遣って我慢していたのかがわからない。 ずっと見えない鎖に繋がれていたコレットだったが、自分からミリアクト伯爵邸を出て、除籍されたと知ってやっと解放されたと感じる。 今はとてもスッキリとした気分だった。
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