6.蜜夜を君と

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6.蜜夜を君と

「ん、ふ……ぅっ」  ちゅ、ちゅと何度も重ねられる唇。  私から一方的に始まったその口付けは、気付けばロベルトの右手が私の髪をゆっくり撫でつつ固定し、彼の腕の中へ囚われているようで。 “熱い……”  塞がれ、そして彼の舌で抉じ開けられた唇。  口内へ入れられたその舌に自身の舌を絡め取られた私は、その熱に溶けるような錯覚を起こす。   「ん、んんっ、……ひぁっ!?」  その熱に浮かされたような錯覚に夢中になっていると、そっと着ていたガウンの上からロベルトの左手がなぞるように動き思わず声を上げた。 「……あ、え、へ?」 「……あ、いや、そのっ」  そしてその私の声に、ピシッとロベルトが固まり、固まったロベルトを見て私まで固まってしまう。  ソフトタッチすぎて胸に触れられたというより、ガウンにだけ触れられているようなそんな感覚。 “ちゃんと触ってもいいのに”  まだ遠慮を捨てきれてないのだろう、躊躇いがちなその瞳に見せつけるように、私はスルリとガウンを脱いだ。 「ちょ、リネ……ッ」 「ほら、好きにしていいわよ」 「す、好きにって」
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